田舎移住で家具職人7.下請け木工所の苦悩と不満から直売を決意

都会生活から脱出して田舎暮らしで好きなことを仕事にしながらのんびり暮らすことを夢見た私、無計画で強引に田舎移住に成功するも仕事漬けの日々で遊びは全く…

そうこうするうちに、自分の好きなことをするよりも、今いる木工所を良くすることに闘志を燃やし始めたのです。

6.障がい者でも適材適所で仕事ができる木工所の素晴らしさ

の続きです。

7.下請け木工所の苦悩と不満から直売を決意

※これは直売できなかった下請け当時の狭い視野だった際の愚痴です。不快に思う人もいると思いますが、後に書き足していくストーリーまでお読みいただければと思います。

私自身はオーダー家具職人として様々な現場を渡り歩きながら製作に勤しんでいましたが、母体の木工所は下請けとして通信販売やホームセンター、賃貸マンションの造り付け家具などを量産していました。

まだネットが主流ではない通信販売は紙媒体で商社や問屋さんに卸すことがメインで、それを飛び越えて直売はご法度という暗黙のルールもあり…カタログ定番品や新製品のサンプル作りなどをしていました。

当時、輸入家具が積極的に取り扱われ始め、海外の労働賃金も安いので安く仕入れることが出来たのです。そのため、日本製である家具も同じように価格の値下げをいわれるようになりました。

この時、海外の製品は質が悪く返品やクレームも多いので日本製が良いんだけど、価格が高いと売れないのでということで、いわれることは、

品質は日本のクオリティーで中国価格

ということは日本の職人の労働力を低くみている、言い方は悪いけど労働者の生活を無視しているということに値すると思っていました。

また、石油の値上がりにより材料や運搬費の高騰にあったときにも商品単価の値上げは認めてもらえず、利益も減少するので、工場内で工夫を凝らしてコスト削減に勤しむもギリギリでした。とにかく応えれることには応えようと日々試行錯誤で提供をしてきました。

しかし、出荷しても外箱不良という返品が大量に返ってきたり、不良と書かれたものを開封しても、何の落ち度もない家具だったり、相手のミスの発注でも、何かしらの理由をつけて返品があったりと丁寧にキレイな箱の状態で作っても作っても返品が入口のシャッターに積まれていくのです。

また、以前は全台数倉庫に出荷していたのが、受注発送に変わり、100台作る指示があったとしても、カタログが終わって売れ残った製品は買い取ってもらえない上に、他社には売るなという縛りも有り使えるのに売れない、使ってもらえない在庫もどんどん増えていきました。

そして量産家具というのは大量に作るからこそ安く作ることが出来るのですが、5台ずつ、などロットが少なくなっていき、5台ごとに機械の設定の変更をしたり色を変えたりなどでどんどん効率も悪くなってきたのでなおさら利益も取れなくなってきていました。

もちろん、商社や問屋だけのせいにするのではなく、安いものを購入する人口がとても多くなり、価格競争などでまともに売れなくなってきた時代背景も有り、その時に取引先依存をするのではなく、自分たちの取引先をもっと良いところに出来なかったことも問題だとは思います。

このままでは一生懸命作った家具、皆で培ってきている技術がどんどん活かされなくなってくるという危機を感じました。だからこそ社長はオーダー家具部門をということで手がけ始め、たまたまたそのタイミングで私がタウンページで求人募集をしていないかという問い合わせをした縁で移住に成功したのですが

私だけが別注家具のスキルを持っていても、工場のラインは量産で分業なので1から最後まで家具を作れるスキルは工場長や部長クラスの人しか居ない上に、ずっと通販家具なので物件家具に関しては材料も仕様も違うのです。

ここからは工場仕事の人にしかわからないことではありますが、単品ばかり作ると量産向けになっている機械の利点を活かすことも出来ないし何より今まで働いている人の雇用を守ることが難しいため、量産家具を皆で作るという仕事が必要でした。

人を解雇して事業縮小ということは面倒見のよい社長にはできず、従業員を減らして工場を遊ばせる(動かさない)わけにはいかないと利益が取れる仕事がなくなっても無理して仕事を取り、利益がなくても給料はきちんと払うという時期もありました。
(このあたりは失敗しやすい工場論でもあると思います。社長の社長友達にも工場閉めなよ、縮小しろよ、と散々いわれていましたが出来なかった…)

そんなこんなが見えてくるうちにふつふつと、結局、自分たちで売る力がないことが問題だ、なんとか自立せねばと燃えたぎるものが出てきたのです…。

スローライフを目指して田舎暮らしをしたつもりが、結局私は仕事人間でしたが、このときの情熱は生きていて精神的に満たされている日々でもあり、結局自分がしたくてしていることだったんだと振り返って感じます。

情熱を注いだおかげで今、出来ることが増えていることに感謝!

8.アナログ職人がやりたくなかったインターネットに挑戦した強い理由

に続く



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 家具職人になるまでの経歴や経緯は⇒家具職人への道(全20話)

 田舎暮らしをした話は⇒田舎移住で家具職人(全16話)

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