病院流し台製作

私は家具を作る仕事をしており、病院や介護施設の造り付け家具を製作することもありますが福祉住環境コーディネーターの検定試験勉強をする前と資格合格後からの目線や感じ方に知識がプラスされさらに思い入れが強くなりました。

とはいえ仕様に特に変更があるわけではなく、今まで通り設計図に基づきその形に仕上げるのが職人の仕事なので技術的にも変わることはありませんが、病院や介護施設で作った家具の仕様は個人宅でも活かせるので伝えることも大事だなと改めて感じています。

工場なので現場設置の写真がないのでイメージが全然わかないかもしれませんがアイキャッチに使っている写真は流し台の下台で底板には水道管を通し点検口になる通常の仕様となっています。下台にステンレスシンクをかぶせて流し台ができるのですが、すべてサーズオーダーで6台分吊戸棚と一緒に作りました。

病院流し台製作テーパー扉

表面カラーは優しいパステルカラーのピンクのAICAのポリ合板です。また、扉はテーパー仕様の手掛かりタイプになっています。取っ手金物を取り付けず、フラットにすることで看護師さんや介護士さんなど流し台で作業をする方の衣服が引っかかったり足をぶつけたりすることがないのでバリアフリー住宅のキッチンやチェストにも導入することもできますね。

ただ、今まで取っ手を使って開けるという癖がついていて新しい扉をどう開けていいかわからない、記憶力が落ちてしまい何度教わっても忘れる、目が見えにくいという問題を抱える方にとっては手掛かりになる部分にシールなどでわかりやすくガイドすることができるとストレスなく使用できると思います。また手を挟まないようにソフトクローズ式の金物を使うと便利です。