反マニュアル的・親の介護施設の選び方

親の介護を考えるときに、要介護認定を受けて老健やデイサービスなどの介護施設を利用する際に親の生活圏にある施設を選ぶ方がよい、環境が変わると認知症が進行するので良くないといわれますが果たして本当にそうなのか?自分の母親や自分のおひとり様老後で利用することをイメージしてみました。

反マニュアル的・親の介護施設の選び方

マニュアル的に言うと理屈はわかります。育った地域を離れたくない、知人や友達など話し相手が近くにいるところの方がよい、それはよくわかります。しかしそれは在宅介護で、少しでも自立した生活を行う場合であり、介護施設の利用となると自宅近くの方が心の障壁が高いこともありませんか?もしかすると我が家だけかもしれませんが…。

介護施設選びで地元が良くないと思う理由

その人それぞれの考え方や暮らし方や環境により違いますが、私の場合でいうと私は絶対に自分が育った地元(現在母が住んでいるところ)での施設利用は嫌です…。母も幸い地元ではなく、隣の区の通所リハビリに通っています。もし地元でスタッフさんが私の同級生とか先輩後輩だと送迎の時とかでもちょっと躊躇しますし、利用者さんの中に、知り合いがいると母も嫌だろうなっと想像してしまいます。もちろんこれは私が地元の環境が好きではないからということです。

ちなみに家の近所の老人ホームなどの駐車場には灰皿があって休憩中のスタッフが座り込んでタバコを吸って大声で談話している姿を見るとなんだかこういう人たちにお任せしたくないと思うし、知人から聞きましたがママ友グループラインで介護スタッフのパートが終わった後に利用者の文句やネタ話を投稿しているらしく民度が低いのでそこの利用じゃなくてよかったと心底安堵しています。

利用者同士が知人という障壁

老人ホームや特養、老健、通所リハビリなどは複数の利用者がいて食事やリクリエーション、入浴など利用者の方と一緒にすることが多く、人間関係のトラブルもなきにしもあらず…。そこで地元の場合、同級生や先輩後輩、元ママ友やパパ友、職場の関係者なども一緒になることもあります。

仲が良い人だけならいいですが仲が悪かったご近所さんや知り合いがいることもあったり、自分の弱った面を見られたくないという親もいます(特に地位の有った男性)し、リクリエーションなど一緒にしたくない、相手の家族に噂を立てられるのが嫌等、自分ではわからない親の人間関係の障壁があり知人がいるからこそのメリットがデメリットになることもあると思います。

施設のスタッフが知人という障壁

利用者が知人ということだけでなく、お世話になるスタッフが知人ということで申し訳なく思ったりプライドが高くゆだねられないなど精神的な障壁があることもあり、またその地元の環境がよくない場合に、若い頃から素行の良くなかったスタッフへの信頼性が持てないなど様々な思いが駆け巡る人もいます。

全く知らない人ばかりの方が気楽なこともある

自分のことを知らない利用者やスタッフの方が気兼ねもなく過ごしやすく、過去やプライドに縛られずに新しい人間関係を築くことの方が精神的に楽な人もいますよね。私の母の場合はもともと入院先の関連の老健、通所リハビリですので知らない人ばかりですが送迎時で見る限りでも良いドライバーさんやスタッフさんに恵まれていると感じていますし、母もリハビリの先生やスタッフさんに不満はないといっています。(利用者さんの中には合わない人もいるようですが不特定多数だから仕方がない、スタッフさんに悪い人がいないのは良い施設だと思うので他に行かないほうが良いと助言しています。)

環境の良いところで暮らし素行をよく暮らすことが大事

改めて思うのですがやはり環境の良いところで暮らし、素行良く暮らすというのは子供の頃から一貫していることがとても大事だなと。もちろん在宅介護で知人のみと過ごす老後であればよいですが、不特定多数の方が集まる時に人間関係を円滑にできるスキルがないととても苦痛なものになりますよね。

出来れば在宅で老後を過ごし自宅で人生を終えたいという気持ちは、周りの人に気を遣って行動を制限されたりストレスを抱えたり憂いたりすることをしたくない、そういった意味でも強く願うことだと思います。