二級建築士問題

二級建築士の試験合格を目指す家具職人の私ですが、建築物の造り付けの家具を製作したり店舗やオフィスや公共の施設内の家具を製作することなど様々な家具製作を経験してきましたが。

家具職人見習い時にも師匠や、法隆寺の西岡棟梁の言葉の受け売りで、建築士は机上の計算はするけど実務と離れていることが多いし、机上の空論で話を進めるから現場が大変で衝突するというイメージが強く、

家具職人見習い時にも先輩方がよく設計士や家具デザイナーの描く図面は家具として機能しないから嫌だと言ってて、そうなのかあっとインプットしていました。

実際私が設計士さんと仕事するときや、見積もり依頼来る時も、これは強度がない、これを止めるビスや金物が無い、っということはあります。

ようはデザイン的に細くて薄くてスッキリしながらもパネルが長いといったものを好む傾向にある場合に木では難しいのに求められることもあります。

例えば形にできて見栄えは良くても使い手に不便さが残り、最初の写真ではいいけど毎日使う人はストレスで憤りを感じたりクレームで作り直しになることもあります。

もちろん職人はなんでも形にできるように腕を磨くべきだという意見もわかりますが無理なものは無理であり、その歩み寄りが出来ずにクライアントの要望を無視して自分の作品を作ることに情熱を注ぐ設計士は、私自身は目指す姿ではありません。

もちろん設計士さんやデザイナーさんに敬意はあるけど自分のポリシーである使い手の不便が解消して助かるサポートをする仕事には合わないなということです。

なぜこのような雑談がいきなり出たのかというと、最近した仕事で見た目は良いけど強度も無く、ガタガタする上に手触りも悪く、見栄えやコンセプトは美しいけど使う人は困るのではないかという依頼を複数回する設計士さんだったのがキッカケで、

その他の製作過去を遡って思い出したことと、自分が二級建築士の勉強をし始めたから自分への注意喚起からです。また、不安症の私には納品後の使い手さんの予期せぬ使用方法での破損補修など経験している為、作ることを仕事にしていて良かったです。