私は家具を作る仕事をしていますが田舎の祖母には反対されていました。他のいとこは教師だったり役所関係の公務員だったりと、きちんと勉強して安定した職業についていることが祖母にとっての立派で安心する職業だからだそうです。
祖母は農家に嫁いで農作業のプロです。寒い日も暑い日も体を酷使して一生懸命作った作物が天災により収穫できなかったことも何度もあったと思います。不作豊作、市場価格の上げ下げ、体が資本、だからこそ安定した仕事に就いてほしいという気持ちはとてもよくわかります。
雨の日に転倒してしまう前、90歳になるまで畑に出ていましたから農作業で足腰を鍛え太陽の光を浴びて仕事をすることに私は魅力と健康に歳を重ねるには大事だなっと考えます。そんな元気で働き者の祖母が転倒により怪我をしてから要介護のなった時の思い出話です。↓
私は同居していないので直接的な介護はしておらず、会うたびに家具職人という仕事について悪く言われるので会いたくないと思う時期もありました。しかし、転倒を機に入院や在宅介護になってからは母の代わりに時折顔を見せては晩御飯を一緒に食べたり、おしゃべりしたり、入院時にお見舞いに行ったりしていました。
祖父母に役立つグッズを贈るのも遠距離介護の一環
直接介護できなくても私の中に、日常生活のサポートとしてテレビ台を喜んで使ってもらえたことは自分にとっても救われる出来事でした。遠距離や自分の生活で手いっぱいの人で介護をしていない、介護ができない状態の人で誰かに任せきりの状態で申し訳ないと思っている人には
テレビ台とまではいかなくても、普段の生活に寄り添うものを贈って使ってもらうことも遠距離介護の一環としてとらえることもできます。(常日頃介護している家族にはそれだけでは納得できないものがあるとは思いますが…。)
- リモコン・イヤホン収納
- 眼鏡やお薬、体温計など収納する小さな引き出しトレイ
- ベッド横の小さな収納ボックスやカゴ
- 写真楯・額縁
- ハンガーラック(壁掛けフック)
- 玄関踏み台(強度や材料に注意)
- 予定を書いたりするコルクボード(親のプライドと介護している家族と相談)
- bookスタンド・iPad等タブレットスタンド
- ポーチや帽子、手袋などソーイングDIY
などあったら助かるものを想定して贈る(できればハンドメイドにすると祖父母にも自分の記憶にも残りやすい)ことが大きな負担にならず良いですね。
毎日寄り添っている介護者家族とは違う視点で、遠距離介護ができないという理由で何かを贈って喜んでもらえるというだけでは楽なのかもしれませんが、介護や介護者家族に関して何もできない罪悪感を持ちつつも、実際は現状が変えることができないのであれば、今身の回りに無いもので、あると日常生活が助かるものを贈る(作る)ことだけでも介護の一環です。