家具職人メールマガジンのバックナンバー

考えが古いかもしれません。様々なハラスメント問題とかがある今、そぐわないかもしれません。だからこそ家具職人見習い研修の人に指導するときに思い悩みます…。修業中に怒られている方が気楽だったんだなって思います。

2015/02/14 16:20投稿分

今日は朝から姪っ子甥っ子の陸上クラブの練習で大阪の淀川河川敷に行ってきました。

ブログに記載→ http://xn--gmqp0e23nml2b.jp/yodogawa-2367(リンク先なし)

体幹の大切さを学びましたが家具職人にも通じるなと思います。私も修業中のころ、重いものを持てないなら仕事するなと言われそれから人に持ってもらうことは御法度だと思い込み一人でものを運ぶ方法を自然に身につけました。

さすがに大きな家具は見かねて(家具を壊す・傷つける可能性があるから)手伝ってくれていましたけど先輩方が、一人で出来ると思ったものは一切手伝ってもらえません。

失敗しても【無視】でした…。

その頃は意地悪だなあ 笑 と思いましたが他の職人さんの手を止めるということの方が大迷惑なことなのですよね。職人さんって口には出さないのですべて察しないといけない。ですから

○教えてくれないからできない

という考えでは難しいですね。常に本番と向き合わせ。皆さん教えてる間なんてないので見て盗む、体で覚える、世界だと思います。時折それでは辞めてしまう人が居るときくのでちょっとは修業のあり方も変わったかもしれません。でもどんな仕事でもそうですが体験する前に答えを教えてもらうというのは身に付きません。

考えが古いのかな。

若い方で家具職人になりたいと時折メッセージを頂くので時代にそぐわないかもしれませんが少しは参考になればいいと思います。

私は質問とか出来ない環境でしたので朝晩、こっそり盗んでぶっつけ本番で仕事を覚えてました。○できない と言えない、言いたくない性格も良かったのかもしれません。

小川三夫さんの 【棟梁】という本を読んでみるのも良いですよ。

技を伝え、人を育てる 棟梁 (文春文庫)
私も何度も読んでますが昨日も移動中に読みました。ちなみに、知人と話していましたが若い職人さんが少ないと。大阪のいろんな木工所では求人あります。なりたい方はいるし求人もあるのになぜお互いが出会わないのか?

色々理由はありますが私のように田舎で暮らしたい方は地方に関しての家具製造の求人は少ないように思いますのでまずは大阪とか東京で経験を積むのもいいですね。

私も大阪で経験があったからこそ田舎移住してでも家具職人として仕事を見つけることが出来ました。では、しばらくは都会のマンション家具の製作に勤しみます。

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編集後記

私にとって、人に教えるのは本当に難しいなあ、と思います。相手のことをとても考えて考えて考えて…それでも違っていることもあったり、そもそも仕事に対する思いとか向き合い方が違うので、押し付けないように見守るしか無いと思いながらも、その人の人生を考えるともうちょっと今は乗り切ってほしいなとか考えたり。

怒ったりクビにするのは簡単、でもそうじゃないし…

今まで自分を見守って育ててくれた師匠とか会社の社長とか、見捨てずに待ってくれてある意味辛抱強くてありがたいなと感じています。


私は仕事仕事でかなり没頭してしまうタイプなのですが、会社員時代、家具職人の仕事を置いて自社の家具を販売するネットショップの運営を任され軌道に乗り始めてスタッフがついたとき、自分基準で仕事のスタイルを築いていたので人に任せることもできませんでした。要は育てる能力もなかったのでしょう…。

その時社長に、みんな君と同じではない。休まず長時間仕事し続けることができる方が異常だと言われたことを未だに肝に銘じています。

ええ!あなたの会社のためになのに…と思いましたが、会社員だと休みたいのは当たり前だし会社のためにそんなに一生懸命にならないよっと。あの頃、私と働いていた人はこんな上司で休みづらくてとっても嫌だっただろうなあ。