
マラソンで根性を鍛え直した効能を感じた私
家具職人への道11~修業の根性鍛え直し~の続きです。
根性を鍛えて修業に身を投じるも、現実に家具職人を仕事にするという道はまだ走れていません。
家具職人への道12~就職も求人もない!~
木工所・家具工場に向けての就職活動が行われるのですが男性は師匠に求人募集をしている木工所を紹介してもらったりして、だんだん決まっていくのですが私にはぜんぜん紹介をしてくれません。
『お前を紹介すると俺が恥をかく』
と師匠は言うのです。
はい、そうやんね…おっしゃるように、かなりどんくさいしセンスもないもんね…迷惑かけるしかできないしね…また自転車でさまよって自分で探すしかないか…
師匠の下にいれるのは1年だったので私は1年費やして技術習得を志ました。バイト収入も少なく、生活費もかつかつで病院にも行けず、ゆとりを失いながらもとにかくやってきた。それでもまだ、 恥 のレベル。全然ダメ。
夢のために過ごした日々、次の春がもうすぐやってくる。私には行き場がない。。。
仕事がない
師匠の下を卒業するのは春。秋からみんなどんどん就職先がきまり建具屋、別注家具屋、量産家具屋、店舗家具屋、などいろんなところに決まっていきます。
就職難の時代、職人の見習いというのは即戦力にならず雇っていただけるところは少ないのですが師匠や、師匠に学んだ先輩方のおかげで、受け入れていただけるところもあるのです。信頼関係ですよね。
なので、私は、師匠の顔に泥を塗るわけにいかず、しかも師匠にはっきり お前を紹介したら恥をかくといわれてるもんですから、もう、絶望感たっぷりです。
師匠に恐る恐る尋ねても、お前には紹介しないの一点張り。一生懸命やることは学生でも出来ますがやはり社会に出ると一生懸命だけではだめなんですよね
お金をいただくわけですから、自分の納得するまで、時間掛けて作るわけにいかないです。かといって、工房なんて開くお金も技術もネームバリューもありません。
ただの貧乏な無職に?!
私は、1年では、ぜんぜん使い物に成長しなかったのです。朝から晩まで、3ヶ月間、1つの刃物を研ぎ、その後も毎日毎日道具の手入れをして、体に叩き込むのですがそれだけしかできない私は、社会で『仕事』として通用する技術が身に付いていないのです。
あと、数ヶ月しかない。今のうちにがっつり色んな技術を身につけないと、夢だけでおわってしまう。
それはいやだ。貧乏生活でも目標があったから苦じゃなかった今、前に進まなかったら、ただの貧乏な無職になる。
夢、諦めますか?
編集後記
この頃、自分の性格の歪みや欠落はもちろんのこと、その他いろんな焦りや葛藤が故にさらに気持ちが乱れてそれがすべて作業に表れていました。根本的に生活の基盤もままなっていないために
集中しきる
ということができていなかったように思います。一応無収入でも技術が磨ける心のゆとりがあればなあっと振り返ると思いますが、切羽詰まってたからこそできたこともあったのかなあと慰めつつ。
ただ家具職人になるには?と相談されたら、とりあえず精神安定する生活の基盤がある方が集中できて良いよと答えます^^;