異業種のサラリーマンを辞めて家具職人になりたい・定年退職後に木工房を構えたいけど独学で出来るか?という読者さんからの相談が年に数回寄せられます。
私個人的な答えは『できる』と考えます。
この『できる』というのは技術やうまくいく年月云々は目指す職人像により異なるため技術レベルやスピードは断言出来ませんが『家具を作り収入を得ることができる』チャンスは年齢関係無くあるということです。
しかし、思っている以上に自分自身の体力や気力が情熱とは裏腹に低下していることの自覚は必要です。
家具職人は独学でなれる?
家具職人は修業を経て技術を身につけて独立することが主流で、できれば修業をした方が良いですが
昔と違い修業する場所や理想的な木工房の求人情報は凄く少ないし、募集している木工所に未経験で採用されても仕事内容が合わない事もあります。
また、育成するために採用することが多いので独立思考の方の採用は敬遠されるし、逆に失礼にもあたりますね。
そこで働きながら独学の家具作りは無理かな?と考えますが、個人的には独学から家具職人を仕事として食べて行くことは可能だと思います。(個人で売りやすくなった利点があるので)
怪我をしない道具の使い方や、要所要所は週末に木工教室などでお金をお支払いして学んだり本やネット動画で学んで実践すれば技術は身につきますし実際にそういう方もいます。
脱サラして家具職人は可能?
40歳からとなると家族がいたら生活を守るための資金も蓄えておかないと厳しい生活になってしまい芽が出る前に生活に追われて挫折することもあります。
ですからある程度の生活費を確保して精神的に安定した状態の方が失敗しにくいし、コツコツ集中すれば技術は磨かれます。
40歳から定年退職後に家具職人修業をする際の注意点
歳を重ねてから家具職人として独立や修業を始めることは可能ですが、技術を身につける際に注意点があります。
特にお給料をいただく場合には雇用されている身として守るルールもありますので思いと違うことも少なからずあります。
若い時とは違い、脳の癖がこびりついていて教えを得ても自分の考えが強く、素直に意見を受け入れる・譲ることができなくなります。何歳になっても
- 素直に教えを吸収する
- 意固地にならない
- 自己判断で我流を貫かない
- 知ったかぶりをしない
- 焦って基本を飛ばさない
- 体力(気力)が健全に保てること
がとても大事です。
仕事内容によっては最初は誰でもできる簡単なことや、補助や掃除などが何日も何ヶ月も与えられ、そんなことしてられないと焦るケースもあります。
しかしそういう方に仕事を任せると全然出来ない上に言い訳をしたり失敗を隠蔽したりします。ですので最初はヘルプをしながら仕事内容をみて考えて、わからないことは素直に聞き、間違いも素直に告白することが大事です。
(歳を重ねるとなかなか難しい)
自分では大丈夫だと思っていてもやはり頭のコリはあるので注意した方がうまくいきやすいです。何度も言いますが自覚がなかなか持てないため、自分もすごくすごく注意しています。
家具職人として独立したら仕事は自由に選択できる
家具職人には特別な資格は不要なので、未経験でも独学でも定年退職後に貯金で工房を構えて仕事をすることは可能です。
自分の好きなように工房を構えて好きな作品を作り、好きな値段で販売出来ます。いわゆる自由です。
簡潔にいうと、その自由がお客様のニーズにあっていて社会的に非常識でなければ成り立ちます。自分で責任を持って工房を構えているので儲かれば自分の功績、逆にクレームも自分の責任です。
趣味の延長の場合、形に出来ても使用目的による強度や劣化の知識が乏しいので要注意です。
家具を販売する時の注意点
今はネットや口コミを使って家具を自分で作って売ることは簡単です。現在はネットショップもすぐ自分で開業できる時代。おすすめは今すぐ登録できる
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私が独立できるというのはこういうネットを使ったインフラが整っているからです。自分自身の運用や集客方法によっては自分で作った家具が売れるのです。
ですが、老婆心として助言をすると
- お客様が怪我をしない・目的を満たして壊れない家具を作る
- 身体に安全な材料を使う
- 赤ちゃん・幼児・高齢者向けの家具は充分な知識を備える
- 自己満足にならず使い手のことを考える
- 販売後も責任を持つ
こういったことは長く続けるには大事です。怪我や事故が起きないようにするのはもちろんのこと、
前職で身についている場合もありますが、お客様をみて仕事をしたことがない場合にはマーケティングや販売ノウハウを学びましょう。