ノンフィクションの秋山木工さんの丁稚物語2023年について

ザ・ノンフィクション4月9日放送のボクらの丁稚物語 2023 前編 ~泣き虫同期の6年~の見逃し配信を観たことをnoteに書きました。↓

ノンフィクションの秋山木工さんの回を見て思うこと

次回、4月16日(日)放送の ザ・ノンフィクションは ボクらの丁稚物語 2023 後編~ふたりぼっち 夢の行方~. もTVerで観ます。

(追記:後半はなんだか無口な食事風景や仕事中に焦っておどおどしてしまうこと、性格的な部分の指摘に関して自分のことにもかぶって感情移入してずっと胸につまり涙をこらえていました。)

前回の放送後もそうですが、批判的な声が大きい秋山木工さんの丁稚制度。基本的にノンフィクションの感想はネガティブに引っ張られがちだから、ネットの普及の低年齢化によりこういうエゴサから新人が遠ざかっているのもあるとは思いますね。

もし家具職人になりたくて秋山木工さんのホームページやInstagramだと良さそうだと感じてワクワクもするけどテレビ観た第三者の感想のSNSの声だと家具職人を目指すこと自体が間違えた選択なのかもと不安にもなりそうです。

今私が家具職人を目指して秋山木工さんを検索してもネットで批判的なことや今の時代に合わない、パワハラ、ブラック体制、なぜ1年足らずで辞めるのか、など理由の憶測などを読み始めたら悪いところばかり印象残り、辞めておこうかな…と思う気もします。(性格上自分が行きたいと思ったら他人の反対意見は聞かないですが…)

私はお世話になったことはないし、知り合いもいないから善し悪しや推奨・非推奨は言えません。実際足を運んで面接や見学しないとわからないし私が良くても他者には悪い場合もあります。

労働基準法が云々、今の世の中的に…というのは横に置いて、テレビ観て感想を書いている人の価値観や視野、やりたいことや未来像や家庭環境により合う合わないとあり、合わない人には苦痛でも、合う人には没頭できる良い環境になると思います。

ちなみに私は修業を終えてから雇われ職人になった頃、精神的に病むくらいきつかった新人時代の記憶が未だ消えないため、厳しいだけが正解ではないと思っていてすべて同じやり方を後世に何が何でも引き継がないように意識しています。人それぞれ受け止め方や対応力が違うので努力しても改善が無理な人は無理だから。

ただ、自分の性格的な部分の欠点を克服できたのは木工修業をしたことであり、もし木工に携わらなければ自分主義で他人の気持ちも考えず、クズみたいな考え方や生き方をしていたのではないかと思うとぞっとすることもあります。そういった意味では辛さは自分の欠点が問題であり修業が悪いわけではなく…私にとって厳しさは正解だったのかもしれないですね。というか正解だった。木工と田舎移住で自分の心のゆがみがだいぶ修正できたと実感しています。

宮大工であり鵤工舎の創始者でもある小川三夫さんは不揃いの木を組む、という書籍を出していて、不揃いの人間が適材適所で仕事をして総持ちで大きな建物を建てると。そう、みんなそれぞれの特性があり、癖や考え方や得意不得意があり、それを時間かけて利点を活かしてあわせていく環境・時間軸もあり、そこに向く人、向かない人もいて、世の中の労働環境や価値観が全部同じではないと思います。


不揃いの木を組む