引き戸は、家具本体に溝を引いて扉をはめ込み、左右にスライドさせる扉です。襖戸などと同じように、家具本体に敷居と鴨居を取り付けるか、溝を引くことと、引き戸レールを使うことがあります。
引き戸レールを使うことで滑りが良くなったり、高さ調整機能付きの戸車を使うことで扉の立て付けの微調整も可能ですし、ソフトクローズにすることで音の軽減や指を挟むことを予防することができます。
先日作った介護施設の引き戸タイプの流し台兼作業台を製作した際に戸車とVレールを使いましたので制作過程を写真に収めました。
引き戸の戸車加工
使用する戸車の必要な穴あけ加工をします。(穴あけサイズは各金物に記載されていますので指定寸法で穴あけなどをしてください。)
今回はよくある↓
木口の下端に埋め込むタイプではなく、後側からはめるタイプでこのような形状になります。
ボール盤で穴あけをしました。
半円ではありません。
金物をはめ込みます。
今回の金物は鴨居側にもガイドが付き、戸車と同じサイズの穴あけ加工でした。
下が戸車で上がガイドです。
引き戸Vレールの取り付け方
続いて敷居鴨居の役目を果たすレールを家具の天板と底板に埋める加工をします。扉の厚みとクリアランスを考慮し、溝を引く位置を算出して、今回はルーターで溝を引きました。(昇降盤で引くこともあります。)
※写真を撮ることを先にしてしまい、溝を引いた際のバリが取れていませんが、しっかり取って入れました。
レールがVになっています。ここに戸車が乗り、スライドさせて開閉します。
溝の幅はゴムハンマーで叩いて入る硬さにしています。商品説明にサイズが書いてありますが、いきなり本番にせず、試しに別の材料に溝を引いて、現物合わせをすることをおすすめします。
本体に取り付けました。
取り付けし写真を撮影するため逆さまになっていますが、天板にもレールを埋め込んでいます。
基本的にレールを埋め込む際の溝加工は取り付ける材料により独自で微調整をすることが大事です。きつすぎると材料が割れますし、ゆるすぎるとレールが外れますのでご注意ください。
引き戸収納事例
今回使用した戸車の類似品
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