ビスケットジョイント

自宅で組み立てる家具のことをノックダウン家具といいますが、ノックダウンの家具を完成させるには各パーツを連結させて箱を作ります。よくある仕様は木ダボもしくは木ねじですが、輸入家具であるのがカムロック式やビスケットジョイントです。

ノックダウン家具のジョイントについて

カムロック式は穴あけ加工に手間がかかるのと日本人にあまりなじみがないので日本製の組み立て家具では見たことがない人もいるかもしれませんが海外生産の組み立て家具・IKEAの家具などでも以前使われていました。また、金具を使わずにボンドと金槌だけで組み立てることができるのもビスケットジョイントタイプです。

以前製作事例を系刺したので参考にしてください。

DIY・マキタのビスケットジョイントカッターで天板を接着する

余談になりますがニトリでもオリジナルのジョイント、Nクリックがあり、カチットはめるだけで組み立てできる仕様が販売されていますね。コマーシャルで観たとき楽で簡単に組み立てできるなあ、お客様にとって良い仕様だなあっと感心したのを覚えています。

ビスケットジョイントのメリット

ビスケットジョイントのメリットは

  • 外側にねじが見えない
  • 接着面が多いのパネル同士が抜けにくい
  • 溝さえきちんと合っていれば(製造会社の技術)家具がずれることなく組み立てれる
  • 手動ドライバーや電動ドライバーが不要

という点があります。

下記のように、木口側の溝にボンドを入れてビスケットを叩き込み、平面側の溝にボンドを入れてはめます。

ビスケットジョイント

ビスケットジョイントの注意点

溝には少し遊び(ゆとり)があるので前後にズレが出た場合にはゴムハンマーなどで傷がつかないようにたたいて前をまっすぐもしくは面落ちになるように合わせてしばらくの間ボンドを乾燥させて固めます。工場では、クランプやボディープレスなどで隙間のないようにがっちり固めますがDIYの場合、ボディプレスはもちろんのこと、クランプもお持ちではないほうが多数なので、極力隙間なくしっかりと接着させたうえで、完全に固まるまでは動かさないよう注意します。

ですのでデメリットとしては、パネルに反りがある場合に、叩き込んで組むだけでは真ん中が付かないなど、きれいにジョイントできないことがあり、通販家具などではクレームになる恐れもあるので広いパネルではあまり導入されていません。(私もお客様組み立ての時は要望がない限りビスケット仕様では作らないです。)

ただ、加工する側としては、木ダボよりもビスケットジョイントカッターの方が精度が出て早く加工できることもあり、オーダー家具製作でねじが見えてはいけない場所の時に使用することがあり、先日も小さな本棚を製作するときに使いました。

ビスケットジョイント箱
老人ホーム本棚