木工所と書いた看板を見つけて自転車を停めて、休憩時間らしき職人さんに
あのぅ…職人さんは募集していませんか?
と思い切って聞きました…
家具職人への道6~オークヴィレッジ(森林たくみ塾)に憧れて~の続きです。
家具職人への道7~門前払いの修業への道~
すると職人さんが缶コーヒーを飲みながら、
社長がいてないからわからない。っで、誰が仕事探してるの?
とおっしゃたので
あ、私です…
と言ったら
あっはっは!!無理!!!!無理!女の子にはできないよ
っと笑われて撃沈…未経験ということがどうしても強気に出れず、なんだか、その日からその木工所の前は通らないように自転車のルートを変えてしまいました。
家具職人未経験で女の子ならどこも難しいんじゃないかな?
いきなり家具職人を募集していないかたずねて笑われて自分の非力が恥ずかしくなってしまった私。
うーん。きっかけになった友達のお父さんにも聞けないし…と思っていたら母が、スーパーでお買い物しているときに、その友達のお母さんに偶然会い、職人の募集をしていないか聞いてみてくれたそうです。
しかし答えはNO
景気が悪く、単価が低いので給料を払えるような状態ではないし、しかも未経験で女の子ならどこも難しいんじゃないかな?
との助言があったそうです
また 女 と言うことが邪魔になる…
仕方ないですよね、一般的に家具職人は男性が多いですからそう言われること自体は受け入れていました。今でこそ女性も増えていますが、当時は少ない、いや、稀少でしたね。
かといって諦められない。でも生活していかなければならない…家具職人で食べていくというのは無理なのか…
そんななかインテリアコーディネーターの講座の仲間に1年間家具作りを学べる場所があることを教えてもらいました。
そりゃ早速調べなきゃ!もちろんネット検索ではなく直接足を運び、見学に。
…その時も、
- 女の子は無理、そんな体型で重いものが持てるか?
- 結婚しやめるような子に教えることは出来ない
- ピアスやネイル、長い髪、アクセサリーも全部禁止
っと言われ、そのとき遊び半分と思われたのでしょうね。私はその師匠(先生)にどうしても認めてもらいたくてショートカットにして、ネイルも取って短くし、アクセサリーも全部外し、また訪問しました
- 通うのにどうするんだ、遠いじゃないか。
- 収入無いのにやっていけるか。
- 仕事にするための場所だぞ趣味の木工教室じゃないんだ
と言われ、
今も賃貸(風呂無しの文化住宅でした)ですから、近くに引っ越してきます。収入は土日祝日にバイトします。家具を作り仕事をするためにがんばります。
と、答えたけど、どうも拒否されているような感じ…
試験があると聞き、木工を学びたい人が多いのは本当だ!っと思うほど人気が高く、定員オーバーとのこと。私は、あの拒否されている雰囲気を感じ取りながらも図太く試験を受けに行きました。
住まいもバイトも決まっていないのに。あとさき考えず、即行動 という性格ですから何の迷いもありませんでした。
さて、、、会場に着き、『あれだけだめって言ったのに、来たのか…』いう師匠。
編集後記
女は無理、何度言われたことか…。工業高校で女子も少なかったし、住宅販売でも女性の営業マンはごくまれな時代でやってきたので、自分が女だから無理という概念がなかったので
別に男女差別だと訴えかけるわけでもないのですが、ホント行く先々で女は無理っと言われすぎました。門前払いを繰り返しても無神経に図太く攻め込んだ自分が今となれば良かったと思います。
ちなみに師匠にアクセサリーもネイルも禁止と言われてから未だにずっとアクセサリーやネイルはつけていません。あと、仕事では化粧もしなくなりました…汗でどうせ崩れるし、時間ももったいないので辞めました。髪の毛はくくれる長さにしています。