先日、オーダーチェストの引き出しの前板と、キャビネットの扉をウレタン塗装にする仕事がありました。白の塗りつぶしなので下地はMDFでルーターで角の装飾、NCで削って框組風にして鏡板風の角にはあらかじめ銀杏面などの面取りをしたサンメントを留め切りにしてくるりと回しピンタッカーで留めて塗装です。
ということは昔ながらの木を削ってほぞ加工や留め加工にして…鏡板を入れてという木工技術ではなく、完全に機械化したもので正直なところ、鉋の技術は一切使いません。塗りつぶしなので見た目も同じ、時間はMDFでNC加工の方がものすごく早いので単価も安くなります。
どちらがいい悪いの話ではなく、機械技術で速く楽にきれいに仕上げるという作業は衣料、農業、調理、介護、清掃、様々な職種でもどんどん進化していき、したい人が減る中、人手不足の手助けになる分、大規模で機械化しているところが圧倒的に強く、そこの単価を基準にするとコストダウンで人が雇えないという逆説もあり、機械にお任せすればよいとは思いますが、そうするときれいごとにはなりますが地球環境にもよくないという面もあり。
逆に現在のところ人の手じゃなきゃダメな仕事って大体なりたがらない職種が多くしかも低賃金でかつどこか下に見られているという不思議な現象もあり、、、
自分の代ではなく未来を考えるとどのように仕事をしていけばよいか、何が平和で安全なのか?とかいろいろ考える年齢になってきたなあっとつくづく思います。