発達障害の人と働く際にも参考になる、理解して気持ちを楽にする本

先日、発達系女子とモラハラ男という書籍を読み、私は過去に勤めた木工所で発達障害の人や身体障がい者が複数名働き、外注先として福祉作業所に依頼したりと共に働いてきました。別の木工所でも発達障害の人を見習い研修として働きに来た人に指導をすることもあり、それなりに本を読んだり動画を見て知識を得て悩みながらも対応してきましたが、発達障害という特性に関して理解ができていなかったことに、気が付きました。

休憩時間の会話は問題なくても仕事のことになるといろんなことに目が向いてきちんと仕事を覚えてもらったり、けがをしないように指導やアドバイスをすることもありました。その中でも、時折きつい口調で注意をしてしまうこともあり後で自責の念に駆られて思い悩むこともありました。

書籍で脳に何かしらの障害を持つ方は見た目以上に困っていることが多く、誤解されやすく、我慢していることも多く目に入るものが多かったり嗜好がぐるぐるめぐり疲れやすく、不便を感じながら仕事をこなしていたんだと。例えばふき取り掃除をするときに汚れが見えない人がいて、何度もやり直しをしてもたっていたのでもしかして見えてないのでは?と思い目が悪いから眼鏡をした方がいいんじゃないか?眼科についていこうか?といったことがあるのですが、脳の機能的に見えにくいということがあり眼鏡云々の問題ではないことや

片付けや掃除、道具を出しっぱなしで元に戻さないことやすぐにぐちゃぐちゃになること、また、作業をしている途中で他の仕事を依頼すると今までのことができなくなりパニックになることや、教えたことに対して翌日にはまたリセットされて1から説明しないといけなくてメモに取って覚えて読み返そう、といったけどメモを取ること自体が困難なこととか。

自分にとって当たり前のことを「やらない」「やる気がない」のではなく根本的に「できない」苦悩を抱えそれに本人が気づいていない、もしくは言い出せなかったことなど…。

書籍は夫婦についての記載ですが私は母との生活に役立てるために購入し、本当に購入してよかったと持っています。その感想に関しては福祉住環境コーディネーターの方のブログに記載しました。

で、この書籍は夫婦だけでなく、職場でも知識を持って理解をし、『こんなこともできないのか』『なんでそうなるの?』から、想像力をもって『出来ないことをくみ取って押し付けない・説明の仕方を変える』などに切り替えて労り思いやりを持つことにつながるのではないかと思うのです。

もちろん、家族ではない他人のために我慢をすることは逆にストレスになるのはわかります。それが職場カサンドラという問題にもなっていますよね。下手したら指導の繰り返しでいら立ちが出た場合の態度がパワハラだといわれるかもしれません。共に働く環境にいる場合には、ただただ、相手が何ができないか、どんな状態なのか、どう話を組み立てれば伝わるかを知っているだけで、自分の中での受け止め方が変わり気持ちが楽になると思います。

※著者が読んでもらいたいターゲットはパートナーが発達障がいで困っている男性向けなので、職場の問題を解決する内容に特化しているわけではありません。あくまでも頭の中でどんなことが起こっていて夫婦でどうやって解決策を見出して共に暮らしていくかという本です。

発達系女子とモラハラ男