夏越大祓・茅の輪くぐりと家具業界のコロナの影響?閑散期?

夏越しの大祓、茅の輪くぐりは6月30日でしたが、暴風雨だったことなど含め、少し遅れて神社に行ってきました。

今年の前半の罪穢を祓い、無病息災などを祈願するほか、2020年はコロナウイルス退散のご祈祷でした。

茅の輪くぐりの作法に基づき、お詣り。

若い頃は神仏どちらも全く興味がありませんでしたが、田舎のガイド活動で歴史など学ぶうちに、意識を持つようになり、神社には御礼を伝えたり精神を整えにお詣りするようになりました。

コロナ退散のご祈祷…から思い起こしたことですが、家具業界でも一部コロナウイルスの影響と、例年の閑散期により仕事のバランスが崩れている所があります。

店鋪什器の製作のお手伝いを依頼されていたのですが急遽無しになり、理由を聞くと仕事がない他社が安くして仕事の受注がそちらに流れたと。安くても赤字でも目の前の仕事が必要という気持ちはわからなくもないのですが

雇われ職人時代の経験上、そういうマナーに反した自己都合だけの仕事の取り方や依頼の仕方をして充実した顔してる人に出会ったことないし、自分も追いかけたり(安値合戦)関わらなくて良かったと考えています。

じゃあウチも値引きしますから是非ウチでお願いしますってしがみつくことを選ぶことはしません。

値段競争で奪い合う仕事って最終的に使い手であるお客様が見えていません。もちろん、『安くしたい』という要望に応えることはできていますが…結果的に不満足で妥協したりクレームが増えることもあります。

納期と予算だけで、品質や技術は二の次なので当然の負の連鎖。さらにいうと、依頼をしている職人のことも全く見ていないから、平気でドタキャンや値引きが言えるのだと思います。

その依頼がある為に仕事の予定を開けていた職人や取引先が無収入になる事や安い単価だと生活が成り立たないことも頭に浮かばないようにしているのでしょう…。

無理に無理を重ね、例えその時は乗り越えられても、ずっとその蓄積が募り、良い仕事をした満足感を得ることがないまま忙しく、金銭的にも精神的にも苦悩が訪れます。

『予算が無いから仕方がない』
『こんな予算で文句や贅沢言うな』

など、最終的に矛先がお客様に向かいます。そして安さを重視するお客様もコストの基準が分からないので業者が悪いとしか考えが浮かばない為、良い関係が生まれるわけがありません。

しかし、そのマイナスの渦に気が付いていなくて足の引っ張り合いが当たり前のグループもいて、お互いが愚痴りあったりクレームとかドタバタしているのを見たり聞いたりするとウンザリします。

『無理した』安売り合戦の負の連鎖に悩まされた経験を反面教師にして、独立後はまず、自分の在り方を正し、『無理せず』適正価格を説明した上で予算に合わせたオーダー家具を受注し、良いお客様とお仕事をすることが出来た今、幸せオーラが全くない仕事の渦には2度と入らないよう気をつけています。