家具職人がなぜオーダー家具激安販売と言いたくないのか

私は自分が携わるオーダー家具を激安販売と謳って販売したくありません。もちろん良心的な価格ではありますが、【激安】という言葉にとても抵抗があります…。

個人的な考えではありますが、激安家具という言葉に惹かれるお客様は激安家具屋さんにおまかせしております。

家具職人がなぜオーダー家具激安販売と言いたくないのか

激安=粗悪品というイメージを持っている(作り手は粗悪品を作っている意思はない)

激安=価格以上の品質を求めるクレームが多い、理不尽なレビューを書かれやすい(軽自動車を購入したのに高級車のクオリティーを求めていることに気がついていない、それが故に理不尽なレビューを書く)

悲しいことは、既製品の量産品と同じ価格でフルオーダーを求めてくるということがたまにあることです。例えば、某激安家具ショップのURLを貼って、

このお店のこの家具で幅を少し狭くしたいんですが、いくらでできますか?

という問い合わせがあった際

他店のコピー商品はお作りできませんがサイズなど同等商品をフルオーダー製作した場合、5万円位になります。

と回答すると、

え?このお店のは1万円だし、狭くするので安くならないんですか?高すぎます

ということが…。そういう方には一応ご説明します。

量産品は大量に材料を仕入れるため材料単価も安く、また機械のセットさえずれば加工する効率も良いので1台あたりの加工賃が減りコストダウンができますが、1点ものの場合一つ一つの工程に時間も知識も技術も必要なので量産と同じ価格というのは不可能ですっと。

実際に材料の余りで作るとかで相場よりも激安になることもありますがそれは信頼関係に基づき説明して、その家具製作にかかる経費など計算して適正価格で案内しています。

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とにかく…いろんな工夫はできますが激安という言葉でお客さんを集めるのは商品に対する思いの差がありすぎてトラブルが多く(ネット通販で経験あり)クレームやレビューで懲りているので避けています。

そうすることで値段だけではない選び方をされる良いお客様ばかりに恵まれ、クレームのない日々で心底オーダー家具の製作が楽しく、喜びを感じる仕事だなっと感謝しています。
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