木のいのち木のこころ

家具職人修業中に師匠からおすすめされた書籍、それは法隆寺再建の棟梁である西岡常一さんの書籍です。

法隆寺を支えた木、木に学べなどなど…

木に学べ

西岡棟梁の書籍の中で、法隆寺を観て宮大工になりたいと弟子入門を申し出るも、宮大工では食えないし仕事がないから弟子を取らないと断られて何年も待ったお弟子さんの小川三夫さんの存在を知り、鵤工舎という宮大工の組織のことも知りました。

一番繰り返し読みふけったのは西岡棟梁、小川三夫さん、そして鵤工舎の宮大工さんの修業中のことや仕事や生活のことが記載されている書籍です



木のいのち木のこころ―天・地・人 (新潮文庫)

これは何度も何度も何度も読み、家具職人修業中、見習い中、3年目、5年目、10年目、独立後…とその時その時で捉え方も変わり新しい気づきもあり、時折世の中に流されそうなときに気持ちをシャンと整え直したりできるとっても大事なバイブルです。

家具職人としてまだまだ不安があるときに、鵤工舎で修業中の方の言葉が励みになったり、小川三夫さんの言葉が学びになったり、西岡さんの言葉にハッとさせられたり、とにかくこの本に出会ったことで挫折しないで乗り越えることができ感謝しています。

また小川三夫さんの書籍も宮大工として、職人として、だけでなく、人として、大切なことを学べる内容で、あらゆる社会人にとても意味のある書籍だと思います。

棟梁

技を伝え、人を育てる 棟梁 (文春文庫)

不揃いの木を組む (文春文庫)

今でこそ個性を活かすとよく言われていますが、鵤工舎では昔から個性を活かし、学校の成績や学歴だけで評価せず、徒弟制度で同じ釜の飯を食い、仕事をしていく中で個の強みを見出し適材適所で全体に活かせる能力を発揮させていくというスタイル。

個性を殺さず癖を活かす

修業中に読むと鵤工舎の宮大工さんに憧れ、経験を積んで人に指導する立場になると違う視点で気付かされ、家具職人として独立してからも怠慢にならないよう、本の中だけで勝手に師匠とさせていただいたりしています。

心底救われた本なので一方的に知人に勧めまくっていますが、異業種の技術者や異業種の社長さんなども読んだ後に良い感想をもらっています。

ここ一年、癖の強すぎる見習いさんと仕事をする機会があり、性別も体型も体力も思考も全く違うので、なんで?なんで?と思うこともあり、それでも自分の考えだけを押し付けずに強みを見つける視点が持てるようになったのも小川三夫さんの鵤工舎の在り方を読んだお陰様です。

(とはいっても怒ってしまいそうになることもあるんですけど…)